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【集計結果】 (元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 前編

(元)心臓病仲間のアンケート(第二弾)の集計結果(前編)の発表です。沢山の心臓手術体験者の方に回答頂きありがとうございます。前回同様、私なりの考察を加えてグラフ化した集計結果を見ていきたいと思います。内容豊富なので、前編と後編に記事を分けて掲載いたします。(アンケートの回答は引き続き募集しております。未回答の方はご協力よろしくお願いいたします。集計結果は随時更新します。アンケート第一弾はこちら第二弾はこちら。)

又、前回実施したアンケート(第一弾)の集計結果はこちらの記事をご覧ください。

【集計結果】 (元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 前編

①手術の時、麻酔で記憶が無くなった場所は?
①手術の時、麻酔で記憶が無くなった場所は?
予定されている手術の時間が近づいてくると、ストレッチャーか車椅子、若しくは徒歩で病室から手術室に向かいます。自分が手術を受ける実際の手術室をちゃんと目で見てから全身麻酔による眠りにつく方が9割になります。折角意を決して受ける手術なので、手術室の雰囲気は味わっておきたいものです。消毒薬の匂い、聞こえるBGM、眼前の無影灯、検査機器やモニター画面、手術室スタッフの様子など。。。私の勝手な想像ですが、患者にあえて手術室の中を見せておいて、自分はこれから手術を受けるのだという意識を与えておくことで、麻酔から覚めた際の理性としての術前術後における時空間の接続に役立たせているのではないかと思ったりします。私は病室で手術開始前に麻酔導入の効果を高める薬なのか精神をリラックスさせる薬なのか分かりませんが、筋肉注射をうたれました。これによる体調の変化は感じなかったのですが、中にはこの段階で記憶がなくなる方もいるようです。

②入院するならば・・・
②入院するならば・・・
もし入院するならば、大部屋でも構わないという人が7割。いや、絶対個室がいい!という人が3割でした。大部屋でも構わない派の方は、同室の患者同士の交流を楽しまれた経験があるのでしょう。一方、個室派の方は、自分が辛い体の状態の時に周りの患者の言動が煩わしかったなどの苦い経験があったのかもしれません。もしかしたら、男女差もあるのでしょうか。女性は比較的周りの方とおしゃべりしたいとか。

③虫歯について
③虫歯について
95%の方が歯の治療経験があるという結果です。虫歯と心臓手術の因果関係が見えるかと思いましたが、良く考えたら世の中に虫歯の無い方はほとんどいないようなので意味のないアンケート結果となりました。心臓に菌が入り込む原因の一つに歯の治療、特に抜歯などがあると聞いたことがあります。でも、ほとんどの人に歯の治療経験がある以上、歯の治療をしたからといって必ずしも心臓を患うという訳ではありません。

④爪をかむ癖が・・・
④爪をかむ癖が・・・
同様に爪を噛む癖があると、爪先についていたばい菌が体内に取り込まれて心臓に到達することもあると聞いたことがあります。私自身、学生時代にイライラすると爪を噛むという癖がありました。アンケート回答では8割の方が爪を噛む癖はなかったとのことで、これも心臓病との因果関係を語ることはできないようです。弁膜症で弁が侵される原因の菌はカビのようなものらしいです。後天性であれば何かしらの原因で菌が体内に入り込み、心臓の中の弁という、極めて激しく血液が流れている部分であるにも拘わらず、あえてそこに菌が取りついて弁膜症を発するようです。風邪の予防もそうですが、手洗い、うがいなどで清潔な状態を保つことが心臓病の案外有効な予防策にもなるのかもしれません。

⑤手術が終わって目覚めた時に最初に想ったことは?

この質問に対するアンケート回答は、皆さんの言葉をそのまま掲載した方が術後すぐの気持ちがリアルに伝わると思います。

・俺は生きているのか?死んでいるのか?
・えっもう終わったの?(麻酔をしてから3秒後くらいの感覚でした)
・1回目:こんな楽でいいの? 2回目:拘束と口にも管だらけで2日間、意思疎通できなくいらいら。
・目覚めた時の景色が一般病棟と似ていたので、時間が経ちすぎて一般病棟へ移るまで寝ていたのかと思った。
・水分補給。目覚めた時の時間
・ここは何処と思ったがすぐに手術から生還したんだと自覚し心底ホッ!とした。
・ドレンが背中に当たっていたようで、大変痛かった
・ただ虚心に、「終わった。」と感じたような気がします。
・(手術が)終わった!とホッとした気持ちで家族と面会したことを思い出しました。
・息が吸えない、ねむい
・手術が成功したと思った
・ICUの中で、「あ~終わったんだ! 早く回復するように、眠ろう」と思いました。
・気管挿管が苦しい
・一番辛いらしい抜管が終わった、と思った。
・何だか息苦しい。手術終わったんだ…。と思いました。
・あれ、ココどこ?そいえば、手術したんだ。。。ってこと思った記憶があります。
・あれ?ここはなんだ?どうなってるんだ??ん?手術終わったのか???という感じ。通常の眠りから覚めるのと違って、急に場面が切り替わったように感じた。そのあとは、人工呼吸器が苦しかったから早くもう一度寝ようと思った。
・喉が乾いた
・喉が渇いた
・く、く、苦しい〰️
・あっ生きている!
・手術が終わったんだ。。。胸が熱い。
・形成術で終わったかどうかが心配でした。喉の入っている管が苦しかった!
・(目覚めたとき家族に成功と知らされたので)しめた!とりあえず手術成功だ〜次はICUを切り抜けよう!(結構冷静でした)
・とりあえず、手術が終わり生きているんだなあと思いました。
・生きてると思いました。
・終わった。喉の渇き
・人口呼吸器が1番苦しかったです。それと、心臓手術を舐めていた私は、目が覚めた時、苦しさのあまり、騙されたーっと、思いました。誰も、騙してはいないのですが。
・家族はどこに?
・生きてる、、
・生きてる!!
・今が、朝か夜かわからない。
・ここはどこだろう?何しているんだろう。
・手足が縛られていて人工呼吸器が喉に入った状態で、自分で呼吸しようとすると人工呼吸器と喧嘩してしまい呼吸が止まってしまうので怖かった。その時は生き返ったという感動は感じなかった。
・もう少し寝かせて。麻酔が覚めにくく、周りの人がたくさん声掛けして下さったらしいです。のどの渇き、痛みが分かるようになりありがとうと思いました。
・手術が終わってICU に移動してから手術を勧めてくれた内科の医師が手術が無事に終わったよって眼を覚まさせてくれて、一番最初に思った事と行動した事は内科の医師と握手を交わし、ありがとうと感謝の想いを伝えた事かな。
・目が開かない、声出せない
・喉が乾いた 息がしずらい
・(ICUで)あ、看護師さんがいる...
・真っ暗だったので「これから手術なのかなあ?」と思い、手術後と気が付いた時点で「形成術でできたのかなあ?」と・・・同時に「お水が飲みたい」と思いました。
・息が出来ず、このまま窒息死すると思った。

⑥心臓の薬を・・・
⑥心臓の薬を・・・
心臓の手術をした人は、ほとんどの方がその後も心臓の薬を飲み続けているものだと思っていましたが、結果は違いました。術後3カ月くらいまではほぼ全員が心臓の回復のために何かしらの薬を処方されると思います。しかし、その後は、心臓の薬を処方されている方は6割しかいません。4割の方は、術後は薬も不要な健康体に戻られている訳です。毎日の服用薬が無ければ、副作用の心配もなく、後編のアンケート回答で出てきますが、通院の頻度も間隔を長くすることができます。心臓病、特に弁膜症は、大きい意味では一過性のケガみたいなもので、治療が済めば薬も不要で、病気になる前の状態に完治できることが多いと言えそうです。

⑦飲んでいる薬の名前は?(心臓の薬を服薬されている方のみ)
⑦飲んでいる薬の名前は?
心臓関連の薬って、こんなに沢山種類があるのですね!名前を聞いたことも無い薬が沢山ありました。まず、心臓の薬を飲んでいると回答された方の半数が飲まれているのが、バイアスピリンです。これは血液をサラサラにする薬です。でも、ワーファリン程の抗凝固作用はありません。打ち身などで内出血になることもありますが、大して酷くはなりません。南淵先生曰く、これは術後の方の予防の為にとりあえず処方している「どうでもいいっちゃどうでもいい(鼻くそみたいな)薬だ」と仰っています。ちなみに、薬価は安く1錠5円程だと思います。但し、胃酸を抑制する胃薬(タケプロンなど)を同時に服薬することが勧められているようです。薬を飲むための薬が必要という訳です。次によく飲まれているのがメインテートです。主に不整脈を防止する薬のようです。ワーファリン服用者が案外少なく感じました。機械弁を植え込んだ方は、生涯に渡ってワーファリンに代表される抗凝固剤を飲まなくてはなりません。一生持つ機械弁の宿命のようなものです。ワーファリンは何十年も世界中で使われている定番の薬ですが、血液凝固検査を定期的に行い服薬量を体の状態に応じて調整していく必要がありますし、内出血などのトラブルになる可能性も高いです。納豆のビタミンKがワーファリンの効果を弱めるので食べることができないのも好きな方には辛いですね。最近は、ワーファリンの欠点を補う新薬(エリキュースなど)が登場しているようで、それらを医者から勧められることもあるようです。薬は元々自然界に存在しない人工物なので本来は飲まないに越したことはないと思います。飲まないで抱えるリスクと飲むことで救えるリスクのバランス判断が大切なのでしょうか。全てを医者任せにするのではなくて、自分の体が本当にこの薬を必要としているのか、感覚的にでもその答えを捉えるようとする気持ちは必要かもしれません。

⑧入院中に一番つらかったことは?
⑧入院中に一番つらかったことは?
開胸に伴う胸骨や創の痛み、体を自由に動かせないことによる背中の痛みが辛かったという方が全体の3割強です。私もICUから一般病棟に戻った初日はこの痛みでかなり辛かった記憶があります。小切開の手術ですとこれに対しては有利と考えられそうですが、逆に、小さい切開場所から胸骨に負荷をかけ開きあけて手術を行うので、術後の痛みは通常の正中切開より大きいと聞いたこともあります。一方、入院中に特に辛いことは無かったという方がその次に続きます。手術したのだから多少痛いのは当たり前と思えば、それ以外はなんとかなるのでしょう。でも、個人個人によって、術後の状態が悪くて極めて辛い思いをされたり、自分より後に手術した人が先に退院されるのに焦りを感じたり、中には病院スタッフの無神経な発言に傷ついたりされた方がいらっしゃいます。

前編の集計結果は以上です。後編の記事も公開済みです。合わせてご覧ください。
ご意見、ご感想がありましたらコメントにてお知らせ頂けると幸いです。(企画のやりがいになります。)

2018.11.10
(元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 
企画・集計・考察  カムバックハートこと鍋島

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Secret

No title

今回のアンケート結果も興味深いですね!
楽しいi-237

やっぱり人工呼吸器苦しかったよね!仲間がいたw

虫歯は、神経抜いた歯があるか?とかでアンケート取っては?(私は歯が悪くて、神経ない歯が6本です(インプラント含む))
爪を噛むとかも、口腔環境の話であれば口腔環境と腸内環境は相関性があることになってるので、腸内環境→便通を聞いてみるとか?自分は快便だと思うか思わないかとか。
腸内環境→脳の神経伝達物質も相関性がありそうなので、気分の切り替えが早いかどうかとかも聞いてみたいi-239

この辺は常在菌の話しになってきますね~。
自分は歯も悪かったし便秘ひどかったしネガティブだったしで、旦那が超絶真逆なので、持ってる常在菌が違うと思ってますi-278
最近は旦那の手料理を食べてるから、常在菌いくらかもらえたんじゃないかとww


アンケート後編も楽しみです~i-189

コメントありがとうございます。

ゆきにゃん、早速のコメントありがとう!
フィードバックを頂けると嬉しいものです。

術中に自分が経験したのと同じ辛さを味わった人がいると親近感が沸いてきます。

なるほど、もう一歩踏み込んでアンケートを取ると、何かしら心臓との関係が見えて
くるかもしれませんね。(医学領域にはかからない範囲)

アンケート後編も公開済みです。第三弾はどうしましょかね。皆さんからのアンケート案
が沢山集まれば検討してみます。

アンケート集計お疲れ様でした

心臓の薬を処方されていない方が4割というのは意外でした。
バイアスピリンの予防投与における小腸や大腸への粘膜傷害の可能性や胃酸分泌抑制の胃薬により口から入った細菌が胃をすり抜けて腸まで達してしまうリスク‥。
カムバックハートさんのコメントにもあるようにリスクのバランスの判断が大切なのだと思います。私は最近「自分の身体は自分で守ろう」と思うようになりました。

心臓弁膜症の手術をした方と話しをする機会がないのでアンケートはとても参考になりました。又よろしくお願いします。

コメントありがとうございます。

シエロルナさん、

アンケートのコメントありがとうございます。

気軽に飲んでいるバイアスピリンですが、

> 小腸や大腸への粘膜傷害の可能性や胃酸分泌抑制の胃薬により口から入った
> 細菌が胃をすり抜けて腸まで達してしまうリスク

と聞いて、ちょっと冷やっとしました。
薬はできれば飲みたくないものです。

「自分の身体は自分で守ろう」の意志は大事だと思います。
医者も所詮は他人なので、本当の自分の身体のことが分かるのは自分しかいませんので。

どちらにお住まいか存じておりませんが、もしいつか機会がありましたら集まりを開催して
心臓手術仲間でお話できればと思います。


はじめまして

にゃんこと申します。

四年半前に手術しましたが、術前からブログを読ませていただいています。本当に辛い手術でしたが、現在はあの辛さをすっかり忘れ元気に過ごしています。

今回アンケートに参加させていただき、色々な事を回顧する機会となりました。元気だとはいえ、心臓に人工物があるのは現実。アンケート結果を見て、他の方々の術後を知ることができ、とても参考になりました。

日々の小さな出来事にも、さらに楽しみを見つけようと思います。これからも、ブログを読ませていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

アンケート回答とコメントありがとうございます。

にゃんこさん、はじめまして。
アンケートの回答とコメントをありがとうございます。

4年半前に手術を受けられたその前から私のブログを読んで頂いたとのこと。
どうもありがとうございます。手術が終わってからも時に訪れてくれる読者の
方からの反応はとても嬉しいものです。今回のアンケートでは初めてコンタクト
して頂いた方が多くその点でもアンケート企画は成功だったなと思っています。

にゃんこさんの近況や心臓にまつわるお話などあればいつでもコメントなり
メールなりでお知らせくださいませ。
引き続きよろしくお願いいたします。
プロフィール

Author: カムバックハート

カムバックハートブログバナー

カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の50歳男性。

2008年12月に40歳で心臓の僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)


心臓病仲間の輪に入りたい方、ブログについてのご質問、お問い合わせのメールはお気軽にこちらへ どうぞ。
但し、私は医者やカウンセラーではないので医学的なご質問にはお答えできません。初めて連絡下さる方は簡単なプロフィールをお願い致します。

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お知らせ
このブログは、私が心臓弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。手術を受けた時の描写は2008年12月の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

(元)心臓病仲間のアンケートを企画・回答集計しました(2018年秋)。これから心臓手術を受ける方にはとても参考になるデータだと思います。こちらの記事へ

コルコバード


南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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