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【集計結果】 (元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 後編

(元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) の集計結果後編の発表を続けます。

【集計結果】 (元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 後編

⑨術後外来の頻度は?
⑨術後外来の頻度は?

心臓手術後は、回答者の33%の方が3か月毎に外来に通われています。23%の方が1カ月毎でそれに続きます。術後の薬を処方されている方は、処方可能な最大日数が90日分であることから3カ月毎の外来になるケースが多いようです。また、機械弁に弁置換されたり、不整脈があって血栓防止の為にワーファリンを服用されている方も、定期的な血液検査で凝固状態を調べて薬の量をコントロールする必要があります。
薬を処方されていない方は、半年毎、1年毎に心臓の定期検査を行っている方が多いです。薬を飲む必要がなく、体調が良かったとしても、心臓手術を受けた方はやはり最低1年に一度は心臓を専門に診る病院や医者に術後フォローをお願いするべきだと思われます。

⑩創(傷)の長さは(cm)?
⑩創(傷)の長さは(cm)?

5cmから25cmまでの幅の中で、15cmと20cmが一番多い回答でした。正直手術が終わってしまえば、何センチであろうと創の長さ自体が気になることは少ないようです。長さよりも創の目立ち具合やかゆみ、痛みの方が気になるようです。女性の場合は、夏場に胸元が開いた服を着るときに創が見えないように、できるだけ胸の下の方からメスを入れて欲しいとリクエストされる方が多いようです。

⑪術前に感じていた体の不調は?
⑪術前に感じていた体の不調は?

4割弱の方が術前に息切れがあったと回答されています。体が疲れやすい、不整脈、動悸、めまい、咳といった症状が多くの方が感じられる術前の体の不調のようです。その一方、特に不調はなかったという方が27%いらっしゃいます。第一弾のアンケート集計結果にも書いたように、術前に自覚症状が全くない方が多いのも心臓弁膜症の特徴に一つのようです。

⑫術後に起こり始めた症状は?
⑫術後に起こり始めた症状は?

(元)心臓病仲間の間で閃輝暗点がある人が多いことを以前から感じていました。思った通り今回のアンケート回答では34%の方が術後に閃輝暗点が発生すると指摘されています。一時的なものと慢性的に発生している場合と両方の方がいそうです。世の中の心臓病に関係ない方の閃輝暗点の発生率は知りませんが、これほど高くはないのではないでしょうか。だとすると、心臓病や心臓手術と何かしら因果関係があるのかもしれません。不整脈がそれに続きます。ちなみに、私の場合は逆で、術前にはそれなりの回数の不整脈がありましたが、術後は不整脈の手術をした訳ではないのにそれがぱったりと止まりました。個人的想像ですが、心臓にメスを入れた為に視覚系の神経や脈のリズムを司る神経に(良くも悪くも)影響が出たのかもしれません。人工心肺を使ったことによる身体影響もあるのかもしれません。最も、それらの症状と手術を受けずに心臓が壊れて死に至ることを比較すれば、心臓にメスを入れることを否定したり糾弾したりすることは意味のないことだと理解できます。あとは、心臓と直接関係ない症状を、心臓を治療したことが原因だと固く信じ切ってしまう方が案外多いように思われます。人の体は皆それぞれDNAが異なる訳ですから、他人の例はあまり参考になりません。別の人がそうだったから自分もそうだとは思い込まないで参考程度にとどめておいた方が良いと思います。創についての痛み、かゆみ、ケロイドなどの症状も多いようです。手術後数年で切ったことが分からないくらい綺麗な創になる人もいるので、一概にどういう条件や環境が創に不具合を生むかは、これまたケースバイケースのようです。術後特に気になる症状がないという方も、2割弱いらっしゃいます。術前も術後も症状なしだと、果たして自分は本当に手術を受ける必要があったのだろうかという疑問を抱くかもしれません。心臓手術を適切な時期に適切に受けたが故に、症状なく今に至っているというのがそういう場合の実態だと思われます。

⑬習慣的にやっている運動、スポーツは?(術前、術後を問わず)
⑬習慣的にやっている運動、スポーツは?(術前、術後を問わず)

ウォーキングや散歩が一番多い回答でした。心臓手術後の方がやってはいけないスポーツはほとんどないと思われます(やらない方が良いと言われているものはあるかもしれません。例として、重量挙げのような競技)。術後にフルマラソンを完走した方や、空手で活躍されている方もいます。プロスポーツ界にも弁置換した選手は珍しくなかったと思います。適度な運動は人間にとって有効なものです。各自の体力に応じて無理にならない範囲で楽しみながら習慣的に体を動かすことを続けるのが心臓を長持ちさせる条件の一つのようです。

⑭手術前に精神的支えになった思考や名言、不安を解消するために行った行動は?
⑭手術前に精神的支えになった思考や名言、不安を解消するために行った行動は?

不安を解消するために病気や手術についての情報集めをしたという方が38%でした。インターネット上に沢山ある心臓手術体験者のブログや書籍を読んだり、心臓手術を体験された方の話を聞くなどの方法で情報を得ることは、心臓手術という目的地への地図やガイドブックを得るようなものだと思います。また、自分は絶対大丈夫、なるようになる、強い患者になるなど、自己暗示を高めるように取り組まれた方も2割くらいいらっしゃいます。家族のためにも手術を頑張るぞと意気込まれた方や、もし手術が失敗しても既に亡くなっている親族との再会の楽しみがあるなあとポジティブな思考を維持された方もいました。また、そもそも手術を受ける不安自体が無かったので特別なことは何もしていないという方も15%です。カテゴリー外(?)としては、好きな神社や仏閣にお参りしたり、好きなテレビ番組を見てたくさん笑うこと、体重を落とすためのウォーキングがありました。

⑮術後あなた自身でポジティブに変化したことは何?(身体面、精神面を問わず)

皆さんの個性が現れる回答が集まりました。じっくり読んで頂きたいので皆さんの言葉をそのまま掲載します。

・健康への気配り
・人生は縦道。でも手術という横道が加わって人生に「幅」が広がった事!!
・体が軽くなった感じがして体調が良くなった。
・また人生を楽しめると思った。
・本来引っ込み思案で全く知らない人の輪に参加するのが苦手だったが、心臓手術をきっかけに(元)心臓病仲間の集まりに参加してからは、こういった繋がりを大事にして広めて行きたいと思うようになり積極的に参加するようになりました。
・フィットネスが劇的に向上したので、試合がより楽しくなりました。
・心臓手術をしたという言い訳で、面倒な仕事をサボりやすくなりました。
・ワーク・ライフ・バランスを見直す良い機会になり、QOLが大きく向上しました。
・手術前は健康に自信があったが過信せず健康に留意して死ぬまでポジティブに生きていきたいと思っています。
・元々アクティブだったのが、年々面倒くさがりになってきたが、術後すぐにアクティブに戻り、毎日が楽しい。身体面では体の不調が全てなくなった。
・体力がすごく落ちたので、術後は体力回復に頑張ろうと思っていたが、自分には甘い性格で、普段からポジティブなので、(⌒-⌒)ニコニコ...
・やりたいことはやりたいときにやり、会いたい人には会えるときに会う
・開き直り。
・人に会ったり話をしたりすることにより積極的になった。(できることは後回しにせずやる。会いたい人には会うなど)
・医学に携わる方々への尊敬の念✨他人の辛さや痛みがスルー出来なくなった。風邪をひきにくくなった!
・普通であることに感謝。かなり大袈裟ですが、全ての人に感謝したいと思いました。
・仲間との交流を積極的に行うようになった。多趣味化。怖いものが無くなった。
・失敗を恐れなくなった。全てにおいて急がなくなった。
・不整脈はなくなった〜手術直後には「生きてるだけで丸儲け」と本気で思ったが、最近忘れかけてるのでもう一度そういう気持ちで頑張りたい。
・身体面では手術前より3kgぐらい体重が減りましたが、概ねその状況をキープしています。
・生きる事
・家族の愛。
・術後トラブルがあり、入院期間が予定通りの2.5倍になりまして、特に忍耐力が付いた様に思えます。
・一度目は体調も良くなったのでポジティブに何でもやろう、と思ったが二度目の手術以降あれこれと他の病気や怪我で思っていた以上にワーファリンの壁を強く感じています。
・大手術をしたから何でも乗り越えられると思うようになったかも・・・。
・なるようになる!と考えている。元気なうちにと、地域貢献のボランティアをするようになった。
・今回手術を受けたことで手術の大変さがよく分かったが、再手術への度胸もついたと思う。生活していく上での度胸もついて怖いものがなくなったようだ。やりたいことを先延ばしにせず今やるという気持ちが強くなった。
・自分を肯定できるようになった。
・心臓という生死に関わる臓器の手術を経験した事で術前と比べると凄く身体が楽になり早めに手術をしてよかった。経験を生かし行動についてはどうしようかなとか迷う事が術前はありましたが、今は結果が良い方向の事を考え行動が早くなった事かな。
・鍋島さんなど心臓の仲間に繋がった(ありがとうございます) TFHや整体BBAsなどせらぴー手法を増やした安心安全のリソースを増やした
・人にとても気を使ってしまいストレスを抱えることが多かったのですが、あまり気にしないように心掛けるようになり少し楽になりました。一日一日を大切に感じるようになりやりたいこと、行きたいところが増えました。病気をしたことによって、自分の周りの人達の優しさ暖かさをとても強く感じることができました。これからは少しでも恩返しができるようにと思い努力しています。
・元々自覚症状は無かったので、術後のキズの痛みが無くなった今となっては身体的な辛さは皆無で心臓を患った事など無かったかのように過ごせています。病気知らずだった自分にも病は突然やって来る事を実感したので、家族を当てにせずいつ入院になっても大丈夫な準備をし、何事も先延ばしにしない、身体に異変を感じたらすぐに病院に行くようにしています。病院リサーチが得意になったかも…家族からはこちらの会に参加するようになってから今まで絶対やらなかった事にも、チャレンジする様になったと言われています。ただ飲んでいるだけなのにね!たまたま誘われていった山登りなどもこちらの会での事と勘違いしているのかな?人生も後半に差し掛かっているので、とにかくやりたい事は我慢せず過ごそうと思っています。
・元々、ポジティブなので術前、術後で変化はないです。
・特に変化なし(6票)

後編の集計結果は以上です。
ご意見、ご感想がありましたらコメントにてお知らせ頂けると幸いです。(企画のやりがいになります。)
第三弾のアンケートの実施は未定です。(多分やるでしょう)

2018.11.10
(元)心臓病仲間のアンケート(第二弾) 
企画・集計・考察  カムバックハートこと鍋島

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手術痕の長さ

鍋島さん
前編も面白かったですが後編も興味深いですね。
手術痕の長さの長さ、自分は20センチはありましたが結構これくらいの方多いんですね。
これから手術を受ける方にとっては患者として知りたい情報が網羅されてるので、より興味深いのではないでしょうか。

アンケート

Keloさん、

こうやって創の長さのデータをまとめてみると、面白いですね。
20センチくらいの方はこれまでの標準みたいです。でも、最近は切開方法も進化している
みたいでより小さな切開創で手術できるようになってきているみたいです。

このアンケート、普段の集まりでよく聞く話題を集めてみました。
集まりでお会いできない方にも参考にしてもらえると思います。
実際の集まりでは、文章にできないようなマル秘ネタも沢山飛び交いますがね!
プロフィール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の50歳男性。

2008年12月に40歳で心臓の僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)


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このブログは、私が心臓弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。手術を受けた時の描写は2008年12月の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

(元)心臓病仲間のアンケートを企画・回答集計しました(2018年秋)。これから心臓手術を受ける方にはとても参考になるデータだと思います。こちらの記事へ

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南淵明宏先生の公式サイトにある「勇患列伝」 その7に出てくる「平松」とは私のことです。

yomiDr.のサイトにある世相にメス 心臓外科医・南淵明宏ブログ にこのブログのことを書いて頂きました。こちらの記事には第三回(元)心臓病仲間の集まりについて書いて頂きました。
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