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書籍紹介: 『医学部に来なさい!』 南淵明宏著 玄文社

先日の考心会で南淵先生が紹介されていた単行本が発行されたので、早速買って読んでみました。

『医学部に来なさい!』 南淵明宏著 玄文社 (←こちらをクリック!)

タイトルと帯だけを読むと、医学部を受験して将来医者になりたい受験生か、その親御さん向けの本のように思われます。実際に、ターゲットにしているのはそういう読者層なのかもしれません。ですが・・・

私は、小学生のころから、「医者になりたくない」という思いがありました。小さい時に見たテレビ番組で体内のグロテスクな場面や、マスクをしてメガネをかけてガウンを着ていてまるで宇宙人が何か意味不明なことをやっているような手術室の風景が幼い精神に悪影響を与えたのかどうか、若しくは、父の腹にあった手術創を恐れていたのかどうかは分からないのですが、何故か医療の世界に対して良いイメージを抱いていなかったのです。ですから、学生時代も、そして社会人になってからも、自分が医学部を受験する気持ちになったことはかつて一度もありませんでした。(もともと、大学の付属高校に通っていたので推薦で進学したので大学受験をしていないのですが・・・)。ですが不思議なもので、自分が心臓手術を受けてからは、この思いは100%逆転して、今は、もし生まれ変われるなら次の人生は医者の道を目指してみるのもありかなと思ったりもしています。

そんな自分が、この本を読んでみると、医学部ってむちゃくちゃ面白そう、医者という職業って今の自分の仕事よりやりがいがありそう、受験で他の学生と競い合ってみたかった、学生の時に死ぬほど必死で勉強すればよかったなあ、いや、今からでも勉強は幾らでもできるぞと思えてきました。(流石に年齢的に今から医者になる道はなかろうかと・・・まあ100%不可能な訳ではないかもしれませんが、99.9999%ないです。)

ちなみに、この本は、単なる受験案内書ではありません。南淵先生のことですから、固くてつまらない受験指導書なんて書かれるはずがありませんね。人間の性(さが)、医者における男女の違い、医者独特の権威と思考、医学部の授業料と医者の収入、もちろん医学部受験の為のノウハウ的な、情報集め、戦略的勉強法、熱意やモチベーションの維持の仕方など、南淵先生自信のご経験、ユーモア、そして昨今の医学部入試にまつわる女子、多朗生への差別なんかも交えて、とても読みやすく書かれています。医学部受験とは関係がない方でも、好奇心旺盛で勉強好きの方は、最初から最後まで耽読されること必至だと思います。とにかく、自分の興味のある分野の勉強をしたいという気持ちが強く沸きあがってきます。なにかの資格取得を目指している方や、時間を持て余していて何か勉強したいぞという方は是非一読をお勧めします。

あと、我々(元)患者は、患者から見た医者に対するイメージを既に抱いている訳ですが、医者からみた別の医者や、医者から見た医者以外の人達に対する見方というのは、ちょっと変化球的な、えっ、そうなの的な面があり面白かったです。

20190601_医学部に来なさい

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Secret

No title

本の紹介ありがとうございます。
小生も、カムバックハートさんと同じ気持ちです。
もう一度やりなおしができたならば、ちゃんと勉強して医師になりたいです。
南淵先生の本はけっこう読んでいるんですが、ぜんぶ電子版にしました。
本購入するともう置き場がないし・・・たいへんなことになっています。
電子版でてたら読んでみます。
それでは、失礼します。

ひでほさん、早速のコメントありがとうございます。

医者にお世話になった経験があると、医師や看護師、そして検査技師さんに
憧れる気持ちになる人が多いと思います。

私も読書が好きですが、蔵書スペースを増やさないように、もっぱら図書館で
借りて読むことが多いです。川崎市と大田区図書館を利用していますが、
大田区図書館は蔵書の割に登録者数(住民+大田区勤務の人)が少ないのか、
人気本でも比較的早く届くので便利です。電子書籍は、本は紙でという思いがあるので
まだ未経験です。

南淵明宏の本は自分の執刀医の本ということでちょっと愛着があるので手元に置いて
います。
プロフィール

Author: カムバックハート

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カムバックハートこと、鍋島と申します。神奈川県川崎市在住の50歳男性。

2008年12月に40歳で心臓の僧帽弁形成手術を受けて、第二の人生をスタートさせることができました。

南淵先生と私

南淵先生と私(術後の初外来にて)


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このブログは、私が心臓弁膜症の僧帽弁閉鎖不全症という病気に診断されたところから、入院、手術、退院、その後の生活という流れで時系列に記載しています。手術を受けた時の描写は2008年12月の状況ですので、その後の医学の進歩で内容的に古くなっている部分があるかもしれません。実際の患者にしか分からない心理的な面の記述をできるだけ表現したつもりです。最初から読まれる場合は、「★はじまり ~こちらからご覧下さい~

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